裏切られても、信じてよかったと思える日が来るのを待ってる。

もうすぐ付き合って5年、結婚して1年半。
秋にはこどもも産まれます。

出会った当時、あたしは21歳、あなたは18歳でしたね。
若さ、勢い、押しの強さ、と色んなものに根負けして交際がはじまって。
あっという間に、あなたが家に転がり込んできて。
あっという間に、生活に溶け込んできたよね。

当時はわがままで、寂しがりやで構ってちゃんなあなたに合わせるの、結構大変だったのよ(笑)(笑)

まあ、あたしもその年齢の時はそんなもんだったかもしれないし、あなたも仕事を持ち、社会に対して責任を負う時が来たら、いつか分かってくれるだろうと何も言わなかったけどもね。

浮気紛いな事、ずっと繰り返してたのも知ってたよ。
でも、結局埋まらないからあたしの元へ戻ってくることも、またあたしが埋めて挙げられないものを求めて異性に走るのも、分かってた。

何度も釘はさしたんだけどもね(笑)
だから、ほんとに裏切られた時は衝撃的だったよ。

まさか、日々の生活を養ってきてたあたしを同居人と言い張って浮気するとか(笑)
就職したてで、まだ慣れないあなたをフォローしたり、気遣って激務ながらもお弁当を作って持たせてたあたしって一体なんなのか(笑)(笑)

あの一瞬だけで、人間、あそこまでおかしくなれるんだね。
持病のあるあなたに負担をかけたくないから、稼げる仕事に変えて生活を安定させようとがんばってきたのに、ふうん。そう。
必要最低限の生活費用も体調崩して働けなかったから払えず立て替えたのにも関わらず、親から金せびってその金で他の女を抱きに行くと。ふうん。

じゃあ、毎日あなたの隣にいるあたしって何なの?
あたしはあなたにとっての何?

そう思ってしまってから、食べれなくなり、眠れなくなり、精神をコントロールできず仕事を辞めざるを得なくなるまではそんなに時間はかからなかった。

守りたいものがたくさんあったあたしには、
「心身衰弱により就労不可」という診断は
「使い物にならないクズ」と同格だった。

恨みましたよ。
仕事はできなくなり収入も得られず、そもそも精神異常で外出れないし。お金がなければ家も、家族(ペット)も守れない。

てか、あたしなにも間違ったことしてないのに、どうしてこんなに傷付けられなくてはいけないのだろう。どうして?

感情が秒刻みで変わっていく。

それでわかった。
あー、愛してたんだな。
あなたが本当に好きで、大事に思ってたんだ。
だからこんなに苦しいんだ。

恨めば、恨むほど、感情が溢れ出てきて
どうする事も出来なかった。
あなたを追い出して1ヶ月、あたしは毎日引き篭もって泣いていた。

でも、終わりは必要だと思った。

忘れもしない、6月25日。26日。
あの日から連絡を取らず1ヶ月がたったあの日、
2人で鎌倉、江ノ島へ行った。

もう、ここで終わってもいい。
もう何も後悔したくない。
辛かった気持ちも、楽しかった気持ちも、言えなかった嫌な事も、良かったこともぜんぶ全て出し切ろう。
もう、飾るのは辞めよう。

お互い言葉にはしなかったけど、きっとこれが最後になるんだと思ってた。

梅雨時なのにも関わらず、天気に恵まれた。
浴衣を着付けて貰い、人力車に乗って鎌倉を巡る。
紫陽花が綺麗だった。
歴史ある町並みが非日常を感じさせた。

2人で神社にお参りをし、海沿いを歩いた。
まさかお別れ旅行だとは知らない観光客の外人さんに写真を撮られたり(笑)
ただただ、楽しかった。

砂浜に出て、海に入って砂だらけになって
落ちる夕陽を見ながら2人でタバコ吸って。

その日の夜、宿ではたくさん話した。
当たり障りのない、今まで通りの会話。

途中、胸がつまり涙が出た。
あぁ、こんなに好きなのに終わりなんだって。
こんなに自然で居られ、楽しい時間を過ごしていたけど、それも明日で終わるんだと。

あなたも涙を滲ませて、あたしを抱いた。
「愛してる」いつも通りの台詞なのに、その言葉がただただ、胸に刺さった。
その言葉に答えることはできず、ただ顔を覆った。

翌朝、レンタルサイクルで江ノ島へ。
この日もとても暑かった。日焼けした。
恋人岬にも行った。
何でうちら南京錠つけてんだろね(笑)とか言いながら。その南京錠の鍵は未だにちゃんと持ってたりする。
鐘を鳴らして、なんか結婚式みたいだな〜とか話してた。

水族館にも行った。すごく綺麗だった。

2日なんてあっという間だった。

帰りの電車、別れる場所に近づくにつれ言葉数が減って行ったけども、多分、お互い同じ事を考えている事だけは分かった。

それからは早かったね。

あなたは自分で今の職場への就職を決め、あたしの元に戻ってきた。
迷惑かけた人に頭を下げ、自身の罪を話し、これからを見て欲しいと。
あたしも転職活動が難航しながらもなんとか再就職に成功。

その間、なんとか食いつなごうと働いてたあたしが事故にあったり、色々あったけど

そして翌年2月に入籍。8月には親兄弟のみの小さな式を挙げられた。
スピーチでは、あなたは泣いて嗚咽をあげながら当時の事を両親に詫びていたね。

その年の末、かねてから体調を崩していたあたしは退職を迷っていたが、あなたが快く専業になることを認めてくれたから、時代にそぐわないとは自覚しながらも退職した。

そしてはじめての結婚記念日を迎えたあとしばらくして、妊娠が発覚し、今に至る。

あ、その間にも浮気紛いがありましたねえ(笑)(笑)

梅雨時の蒸し暑さを感じる頃になると思い出してしまう。
遠い過去のようで、そうでもないんだよね。

ねぇ、あなた。
あたし今、毎日幸せよ。
お腹の子が動くのを感じるたび、
あなたのための食事を作るたび、
ああ、幸せだな。と思うの。

でも、未だに傷は癒えていないし
信じきれてはいないのです。
スマホは解約させ(本人の意思だけど)
携帯チェックは定期的にするし
釘も指すし、お小遣い制だし。

それでも、今は幸せ。
あたしの腕でこどもみたいに眠るあなたが愛おしい。
毎日、家族の為と仕事を頑張るあなたが誇らしい。

いつか、裏切られても、信じてよかったと笑って思える日が来るのを、願ってる。
その日は、そう遠くないと思うけども。

でも、調子乗るだろうからあなたには教えてやんない(笑)

愛してるよ。いつもありがとう。

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